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オーバーホールの流れ

この記事では、オーバーホールの流れをご紹介します。 大まかな流れは以下の通りです。

  1. 修理店選び
  2. 簡易見積・時計を郵送後の見積
  3. ムーブメントの分解
  4. 部品の洗浄・故障部分の修理
  5. 部品の組み上げ・仕上げ

さらにどのような作業をするのか、詳しくご紹介しましょう。

修理店を探していく

時計は精密機械なので自分で修理を行うことは難しく、メーカーや時計専門店で修理を行う必要があります。時間が狂ってしまったり、針が動いていなかったりと、不具合がある場合には、早めにメンテナンスすることで大きな故障を防ぐことができます。

修理専門店を利用する

時計の修理専門店に修理の依頼をすると、純正部品を使って修理、またはオーバーホールを受けられます。時計の部品がない場合でも取り寄せたり、店舗によっては部品を製作して修理対応している修理店もあります。

時計専門店であればオーバーホールをした後にテストをしてくれますし、保証がつく場合もあるのでより安心して依頼しやすくなります。お店によっては正規店よりも安くオーバーホールできるので良い状態を保つのにおすすめです。

正規店を利用する

正規店(メーカー)を利用してオーバーホールできます。しかし販売価格に準じて修理費用が算出されていることが多く、定価が高いモデルほど修理費用も高くなる点がデメリットです。正規店で修理をするという安心感もありますが、コストがかかるのが懸念点でしょう。

想定している修理費用や修理店までのアクセス、また実績などを考慮してどこでオーバーホールするのか決定しましょう。

問い合わせの後に見積をしてもらう

修理店を決めたら次は問い合わせをして、見積もりの依頼をしましょう。電話またはメールで依頼したい時計が「どのメーカー」で「どのような不具合」が生じているのかを伝えます。時計の状態をなるべく正確に伝えることで、概算の見積もりをしてもらえるでしょう。

もちろん詳細な見積もりは時計の状態を見なければわかりませんが、修理店によってはメーカーごとの修理傾向を把握しているので、概算費用を算出できます。

来店して見積をしてもらう

お店に持ち込んで見積もりを依頼することも可能です。お店で時計の状態を直接見てもらいながら見積もりを出してもらえるので、どのような症状がどのような原因で発生しているのか、直接質問してみましょう。もちろん来店できる範囲内にお店がある必要があるので、依頼できるお店に制限があります。それでも自宅近辺や通勤圏内に時計修理専門店があるなら、直接店舗に足を運んでオーバーホールできるでしょう。

宅配で郵送する

もう一つの方法は、宅配を利用してオーバーホールの見積もりをしてもらうものです。専門店から無料で梱包キットを送ってもらえる場合が多く、見積もりや修理依頼書と共に梱包材に包んで時計を専門店に郵送します。時計が到着すると時計の状態を確認してから、修理の見積費用を算出してもらいます。もし自前で梱包材を用意する必要があるなら、箱と時計の間にしっかりと緩衝材を用意し、時計の破損を防ぎましょう。

オーバーホールをする

見積もりの内容に同意した後に、オーバーホールがスタートします。作業前には時計の状態をよく確認します。ねじ巻きや時送り、針の動きなどの微妙な手応えを確認します。その後、裏蓋を開けて内部の部品を取り出します。クォーツ式と機械式に分けて作業工程を見ていきましょう。

クォーツ式の場合

外装のチェック

最初に外装のチェックを行います。針、竜頭、ケース、ガラスの状態をよく確認しましょう。

外装の確認が終わると内部のチェックをします。他の部品を傷つけないように注意しながら、裏蓋を開け、パッキンを検査、さらにケースやガラスなど外装部分を確認します。

内部の分解・修理

その後内部のムーブメントを分解し、故障している部分があるなら修理します。劣化している部品の交換や錆びた部品は磨くなど、丁寧に作業を進めるのです。故障した原因が完全になくなるように点検します。

部品の組み立て

その後、部品を元通りに戻します。内部部品は潤滑油を入れながら、ケースやブレスなどを戻すのです。必要な部分に潤滑油を差しながら、消費電力や電圧などをチェックします。

テストの実施

ケースに戻した後には、各種テストを実施。針を回したり、防水性のチェックしたりします。正確に時を刻むことができるのを確認してオーバーホールが完了します。

機械式の場合

外装のチェック

機械式の場合にも、まずは外装のチェックから行います。針や竜頭、ケースなど現在の状態を確認します。専門の工具を用いて傷がつかないように裏蓋を開け、各種パッキンの確認をします。

パッキンの状態が悪いならば交換です。外装の部品をさらに分解していきます。ケースやブレス、ガラスの部分を分解し汚れを除去していきます。

内部ムーブメントの分解

外装の分解が終われば、内部のムーブメントの分解をしていきます。故障している原因を特定し故障箇所の部品交換を行いましょう。劣化した部品は交換し、必要な場合には調整、錆があるなら錆の除去をしていきます。

裏蓋を開けるときは2本のネジを外して作業します。動力機構や時計の針を抜き、多くの部品に傷がつかないように慎重に作業するのです。ガラス蓋などは分解した後に傷がつかないように保管します。裏蓋も同様に、内部部品を外した後に傷がつかないように注意します。

部品の洗浄・組み立て

外装のケースは洗浄していきます。また内部の部品も洗浄し、綺麗になったものから組み上げていくのです。必要な場所には潤滑油を注油し、調整をしながら組み立てます。

文字盤や時送り装置の部分はパーツが多いので、数を確認しながら分解しなければいけません。小さなネジが飛んでることもあるので、注意しながら作業します。

テンプ部品の分解してから状態を確認します。テンプ部品は油汚れがある状態だと動きが鈍くなって時計が狂うことになるからです。デリケートな部分ですので、状態を確認しながらまた工具を滑らさないように十分注意しながら作業します。

ケーシング

分解されていた部品を組み上げるケーシングに移行します。取り外した針や文字盤をケースに入れて元の状態に戻します。埃が内部に入らないように慎重に取り扱うことが注意点です。

テストの実施

針回しや日付の変更など、元の状態に戻っているのか確認します。防水機能がある時計の場合には防水のテストも行います。

テスト機で時間をかけて時を正確に時間ことができるか確認します。自動巻きに関しては正しく巻き上げられているかどうかの確認もします。最終的な確認をして完成です。

修理店から完了の連絡をもらう

全ての工程が完了すると修理店からの連絡があります。オーバーホールでどのような作業をしたのか、また故障した部品について説明があるでしょう。

基本的には見積りの金額と変わりありませんが、部品の調達具合によっては見積もりと金額が異なることもあり作業完了後に説明されます。もちろん見積もりと金額が変わる場合には事前に連絡があるので安心です。

オーバーホール代金の支払いを行う

全てのオーバーホールの工程が終わると修理代金の支払いを行います。直接店舗に行く場合や 郵送の場合によって支払方法は異なるでしょう。

代金引換で受け取ることもあれば、郵送の前に振り込みを行う必要がある場合もあります。時計を受け取ったなら時計の状態を確認しましょう。秒針の遅れガラスの曇りなどの状態の確認をするのです。また異音がしないかも確認しましょう。

オーバーホール前に発生していた問題は解消されています。それ以外の部分で不具合が起きていないかを確認すると良いです。大切な時計ですので、受け取ったなら状態を確認しましょう。

オメガの修理
見積り価格3社比較

スペック:オメガスピードマスター/クロノグラフ/自動巻/10年前に購入以降オーバーホールなし
修理内容:ゼンマイ・切替車・裏蓋パッキン・バンドピン・バンドピン用パイプの交換・オーバーホール

時計修理工房
なんぼや
見積金額
63,700
カナルクラブ
見積金額
46,200
スウォッチ
(オメガ正規店)
見積金額
83,600
       

※修理専門店でオメガスピードマスターのオーバーホールが2020年4月現在最安値の「カナルクラブ」、チェーンの大手「なんぼや」、オメガ正規店である「スウォッチ」の3店に見積もり依頼し、その結果を掲載しました。
※見積もり期間は2020年1月~4月です。